帯とエピローグの『言葉の使い方』に乾杯&完敗 - 「放課後プレイ2」

黒咲練導放課後プレイ2」について書いているけれど、特にネタバレはないと思われ。


「第2巻」ではなくて「2」だよ!(挨拶)
楽園 Le Paradis』でも活躍中の黒咲練導先生が、『電撃4コマ』(電撃PlayStation付録)※1で連載されていた本作が遂に単行本化!
今回は、内容ではなく、俺が特に感服した『言葉の使い方』について書いてみるヨ!


まず一つ目が、帯のルビ。
帯
「自己嫌悪」せつなさみだれうちというルビが振られている。
無理矢理なルビには違いないし、読了するまではクエスチョンマークが頭に浮かんでいたのは事実。
でも、読み終えると、内容との調和&内容の要約が見事に為されていた。
初見(読む前)と読んだ後で違う味があって、どちらの時もインパクトがあるのは凄いよなぁと。


二つ目は、後日談に当たる描き下ろし「放課後プレイ2 Strategic Foresight」の副題"Strategic Foresight"。
※但し、作中でエピローグと明言されている訳ではないので、エピローグでなかったらゴメンナサイ。
この後日談、とある人物が、「放課後プレイ2」のメインキャラクター2人について語ると言う内容。
このとある人物のポジションが上手くて、コロコロ変わる表情と一言一言でニヤニヤ&嬉しくなる。※2
その中でも、ジンワリ来たのがこのシーン。
Strategic Foresight
たった一言「…そう」と言っただけで口元しか見えない場面だけれど、静かに微笑んでいるとある人物の2人に対する愛が十二分に感じられるかなぁと。


さてさて、副題の"Strategic Foresight"に焦点を戻すよ・ω・
日本語で読むとすれば「ストゥラティージック・フォーサイト」で、直訳すると「戦略的洞察力」になる。
が、もっと軽く言うと、目的を遂行するための慎重さって感じかな。
この"Strategic Foresight"が、ボイスチャット越しの相手を意味している(=彼女とリアルで出掛けるために、一つ一つ慎重に言葉や話題を選んで、最後に勇気を出してその目的を果たした)のだとしたら、何とも甘酸っぱいよなぁと思った。


二つ目は俺の予想が当たっているかはともかく、こういう味のある上手い『言葉の使い方』があると、読む楽しみや考える楽しみが増えるので大歓迎という感想でした!



※1, 黒咲練導先生は、同誌にて「放課後プレイ3」を現在連載中!
※2, とらのあな購入特典の描き下ろしブックカバーを入手すると、読み終わった後のニヤニヤが更に増すヨ!