以心伝心?気になるあの子は無口気味!

突然ながら、話す事は得意でしょうか?
とにかく誰かと話す事が、本当に苦手という人もいると思います。
しかし、友人との日常会話や大勢の人を前にしたプレゼン等、話す機会は日々沢山あります。
こういう場面では得意だけれど、そういう場面では苦手という人が多いのではないでしょうか?


往々にして(ある場面で)話す事が苦手=無口=非コミュと言う等式が浮かびがちです。
けれど、本当に、無口=コミュニケーションが苦手でしょうか?
よくよく考えてみると、無口以外の要素も、大いに関係している気がしませんか?


また、無口でも実は物凄くコミュニケーションに飢えているかもしれません。
逆に、無口だからこその可愛さと言うのも存在すると思うのです。
という訳で、今回は、無口なキャラクターを魅力たっぷりに描く作品達を紹介します!

羽瀬川 小鷹 from 「僕は友達が少ない」(いたち×平坂読

僕は友達が少ない 1 (MFコミックス) (MFコミックス アライブシリーズ)
まずは、『コミックアライブ』で連載中の「僕は友達が少ない」より主人公の長谷川小鷹君です。
ラノベには明るくない私ですが、毎月楽しく読める今作は、非常に良いコミカライズなのではと思っています。
尚、公式略称の「はがない」(平仮名の部分のみで短縮)には、日本語の可能性を感じずにはいられません。


今作は、タイトルの通り、友達が少ない(正確には「いない」)奴等が集まる隣人部の活動を描いています。
エア友達を持つカッコイイ美少女や打たれ弱い女王様気質等、面子が悉く残念な隣人部。
この隣人部の目的こそが、友達募集であり、残念な奴等が友達作りに日々燃えています?
隣人部
その中で、小鷹君は随分とマトモなツッコミ担当の常識人だと感じます。
しかし、怖い顔と声に加えてハーフの外見も悪く働き、彼にも友達がいません…。


面倒見も良く、料理も上手で、実は多才な良い奴の小鷹君に友達が出来ないのは哀しい事実です。
しかし、男友達はいなくても、周囲は女友達(正確には彼女候補)だらけなのでは…。
ロリっ子シスターを即座に懐柔
そもそも、部員一人一人には友達がいなかったとしても、集まって部活動をやっているなら、それは友達なのでは…。
最新号ではロリっ子シスターにも懐かれ、フラグを乱立させて行く小鷹君のことなんかぜんぜん羨ましくないんだからねっ!!


ちなみに、今作のコミカライズは『ジャンプSQ』でも連載されています。
感傷ベクトルの囁一さんが作画担当という事で、その実力は折り紙付きなので、両方のコミカライズ併せてオススメです。

外村 夏紀 from 「笑って!外村さん」(水森みなも

笑って!外村さん(1) (まんがタイムコミックス)
次は、先日めでたく第1巻が発売した「笑って!外村さん」です。
今作は、ファミリー向け4コマ誌の『まんがタイムスペシャル』で連載中。
小鷹君同様、周囲からヤンキーと恐れられている外村さんの哀しくもオカシイ日々が描かれています。


「はがない」の小鷹君と同じく、無口(気味)であるが故に誤解を生んで避けられてしまっている外村さん。
タイトルの「笑って!」と言う言葉の通り、他人に対して自然に笑う事も苦手で、笑顔も怖いです。
笑顔がヤバイ怖い…
しかし、実際は、気配りの出来る心優しい女子高校生。
怖い外見や言動とは裏腹に、心の奥は二次元でも絶滅危惧種と言われる大和撫子ではないでしょうか?


今作の凄い所の一つは、読んでいて笑い和める所だと感じます。
今作は、ともすれば、可哀想な外村さん本人を嘲笑う事になってしまうでしょう。
或いは、結果的にすれ違いの連続で友達が出来ない外村さんを見て、落ち込んでしまう危険性もあるはずです。
外村さんは良い子
そうならないのは、外村さんが深刻に悩み過ぎず、いつも自分の出来る範囲で一生懸命。
そして、そんな健気な外村さんを、周囲の分かっている人達は分かっているからだと思います。

森田 真由 from 「森田さんは無口」(佐野妙

森田さんは無口【通常版】 3 (バンブーコミックス)
最後は、つい最近、最新3巻が発売されたばかりの「森田さんは無口」です。
今作は、竹書房(NOT芳文社)の4コマ誌『まんがライフMOMO』と『まんがクラブ』で連載中。
「名(タイトル)は体を表す」の言葉通り、主人公の森田さんが可愛い無口な作品です!
今までの二人はマイナス方向の無口(気味)でしたが、森田さんに関してはプラスの無口と言えるかもしれません。


森田さんと上記二人との最大の違いは、コミュニケーション能力がある無口という事かなと思います。
つまり、「聞き上手」や「目は口ほど物を言う」と言った話す以外の方法で、コミュニケーションが結構取れているのです。
人の輪の真ん中
森田さんが話し相手に引っ張られ合わせているように見えて、実は、相手が気付かない内に森田さんがコミュニケーション全体の主導権を取れている気がします。
勿論、それを狙っている腹黒無口ではなく無意識の自然体だからこそ、気が付けば人の輪の中心にいるのでしょう。


しかし、皆からの信頼も熱く愛されている森田さんですが、幾つか弱点があります。
耳の裏に吐息と言った性的肉体的弱点ではなく、対人的弱点です。
森田さんが意識的な弱点は、人の話に聞く耳を持たないマイペースな人種(小学生)などです。
そして、無意識な弱点が、思春期の男子です。
澄んだ瞳で見詰められたら僕はもう…!!
女性からは勘違い乙と一笑に付されそうですが、男性なら、この気持ちを経験した事があると信じています。
目は口ほどに物を言わず、以心伝心ナニソレ状態、思春期の男子恐るべし。
尚、流石に上記の男子生徒の勘違い度の高さに関しては、私でも「中学生か!」とツッコミたくはなります。



この3人の無口なキャラクター達を見て思う事の一つは、話す事だけがコミュニケーションではないという事です。
他人との交流と言うと、ついつい話す・喋るに重きが置かれがちですが、それ以外の要素も縁の下の力持ち。
相手の話を聞く事(聞き上手),自分が話すタイミング,表情,態度,外見 etc.
それらの要素が組み合わさる事で、あらゆるコミュニケーションは成立しているはず。


例えば、森田さんは、作中で聖徳太子に喩えられる事もあります。
自身の言動は必要最低限(故に無口)でも、皆と円滑にコミュニケーションが取れている。
逆に、森田さんと比べたら遥かに話す小鷹君や外村さんは、縁の下の力持ち的要素を欠いてしまっています。
そのため、彼等は「はがない」状態に陥ってしまっているのでしょう。


私自身、誰かと話す事も好きですが、相手の話を聞く事も同じくらい大好きです。
話し掛ける事や話を続ける事が苦手な人は、それ以外の技術を磨いてみるのはどうでしょうか?
また、話す事が得意な人は、それ以外の要素を磨く事で、より楽しいお喋りを狙ってみるのも良いかもしれません。


最後に、たまごまごごはんのたまごさんと正直どうでもいいの漣さんの以下のポストを見て一言。

tamagomago 無口っ子はかわいいけど、一対一だと大変困りそうな予感がしてきた。そんなシチュエーションないけど!やっぱり個人的にはうるせえよってくらいしゃべる子の方が好きだなあ。そんなシチュエーションないけど! link
sazanami233 森田さんが好きな男の子に手をいきなり握られて「ひゃっ」って思わず声を出す想像をしてニヤっとしたが、そんな展開は私は許しません。(あれ? link
tamagomago ※ただし二次元に限る link
いつもは無口な彼女が、自分といる時だけは饒舌というシチュエーション、最高じゃなイカ
(そんなシチュエーション今はないけど!)
尚、いつもは饒舌な彼女が、自分といる時だけは無口というシチュエーションも大歓迎です。
(そんなシチュエーション今はないけど!)