女教師とか好きだから!4コマ職員室ライフ!

突然ながら、学校生活と聞いたら、何を連想しますか?
セーラー服,学ラン,初恋,文化祭,教室ヒエラルキー等々、山ほど答えはあるでしょう。
その中で、男子学生の多くが一度は幻想(ゆめ)を見るのが、女教師だと思うのです。


その“女教師”の幻想(ゆめ)の一つは、以前の魅力的なダメな大人達の拙更新にも通じるはず。
[王嶋環][カトウハルアキ][宙] ダメだけどダメじゃない?このダメな大人達が熱い!
しかし、「人の夢と書いて『儚』」の言葉の通り、私達の“女教師”幻想も儚い物に思われます。
けれども、一時のロマンと情熱を絶やす事なく、その幻想(ゆめ)を現実に創り出す人達も存在するのです。


例えば、4コマ作品の女教師と学生達という構図では、新旧様々な作品達が挙げられます。
●ゆかり先生 from 「あずまんが大王
●沢ちゃん先生 from 「けいおん!
しかし、4コマ界において、教師のみにスポットを当てた作品が連なって複数存在するのです。
という訳で、今回は、そんな女教師への愛溢れる4コマ職員室ライフな作品達を紹介します。

教艦ASTRO」(蕃納葱

教艦ASTRO 1 (まんがタイムKRコミックス)
まずは、『まんがタイムきららキャラット』に連載されていた「教艦ASTRO」です。
4コマ界隈において女教師と職員室と言えば、蕃納葱先生と言っても全く言い過ぎではないでしょう。
この後に紹介する2作品の作者達も、蕃納葱先生への愛と敬意を表明している程。
長らく休載を続けている今作ですが、蕃納葱先生の情熱と魂は決して消えていない事は随所で確認出来ます。


そもそも、私達が“女教師”幻想を持つ原因の一つは、秘密の花園だと思います。
教師と学生,大人と子供,女性と男性と、いざ考えてみれば、沢山の違いがありました。
今作では、その秘密の花園を覗いて、教師達の学校生活を描き出しています。
汚い大人達(聖職者)
とは言っても、教師も同じ人間で、今の私達や当時の私達とでさえ似ている所があるはずです。
趣味に没頭したり、バカな悩みで悶々としたり、大人の汚さを発揮したり、ラブがコメってみたり。
今作では、聖職者とされる教師に抱く親近感や微笑ましさが、実にコミカルに働いています。


しかし、似ている所もあるとは言え、やはり教師は働く大人。
教職という日々の勤務の中で、真面目な悩みや苦労もあるものです。
そんな時には、同期や先輩という教員仲間が(時にダメな方向に)支えになります。
共に進む地獄
話が進むに連れて、メインの4教員から広がる教職員の輪。
教員の中でも、性別や立場、受け持つ科目によって問題も色々。
蕃納葱先生が描く理想の学園生活(教師ver.)へ、あなたも是非!

「教師諸君!!」(駒倉葛尾

教師諸君!!(1) (まんがタイムコミックス)
次に、第1巻が発売したばかりの「教師諸君!!」です。
今作は、ファミリー4コマ誌『まんがタイムファミリー』で連載されている教職員作品。
掲載誌の違いにより、先の「教艦ASTRO」とはまた違った職員室ライフを堪能出来るはず。
尚、帯には大推薦ならぬ大垂涎の蕃納葱先生がおり、堂々の貫禄と安心感を誇っています。


今作で最初に面白いと感じた事は、主人公の深沢先生が予備校出身の新米男性教師であるという事。
塾や予備校と学校、その違いは学生の目からも明瞭ですが、それは教師も同じ。
ましてや、教え導く立場からすると、その差から生じるトラブルや気苦労も多くなります。
新たな挑戦の場
更に、引継ぎの新人という事は、先人の先輩教員がいた訳で、その人と比較される事も生じてしまうもの。
熱血・サクセスストーリーといった雰囲気とは異なりますが、今作は深沢先生の成長譚にも思えます。
私自身、実は進路的に深沢先生が他人事ではない所があり、深沢先生の新米教師としての勉強は興味深いです。


主人公が新米教師なので、必然的に、周囲のキャラクターは先輩の教師が多くなります。
教員経験だけでなく、人生経験も豊富な先輩教師達には、それぞれのドラマあり。
専門に邁進する者、教職に一生を捧げかねない者、大人のラブコメな結婚や失恋などなど。
オトナの恋愛?
先輩教師達も、教師としての顔オトナとしての顔の両方を持ち合わせています。
教師だけれど新人という深沢先生の目線を通して、この二つの学校生活を見る事が出来ると思うのです。
学生目線とは一味違うオトナの教員生活は、毎日が新鮮かつ濃密で、第二の青春なのかもしれません。

「Lisa Step」(奄美あまゆ

Lisa Step
最後は、先日新創刊された『まんがタイムきららミラク』掲載の「Lisa Step」です。
『ミラク』は、作家陣が全員漫画初挑戦という試みで幕を開けた新たなきらら系4コマ誌。
個人的には期待と不安半々でしたが、蓋を開けてみると期待よりも更に上の出来で大満足でした。
その中で、確かな蕃納葱先生…もとい、女教師への愛の系譜を感じたのが、今作。


新創刊されたばかりの雑誌という事で、今作は、現時点では未だ1話しかありません。
そのため、今後どうなっていくかは未知数ですが、職員室ライフ・女教師秘密の花園は揺るぎないと思われます。
第1話から生徒が出る事なく、美術室の一角に集う女教師達!素晴らしい!!
集う女教師達
物語の主役は、日本に憧れ、イギリスからやって来た新米教師のリサ先生。
日本大好きなだけでなく、かつて日本に留学に来ていた事もあり、リサ先生の日本語は流暢その物。
でも、やはりどこかオカシイので、このオカシサを存分に利用するのも面白そうだと思います。


また、リサ先生自身が日本の自然や文化に興味があるので、文化的な違いが活用される日も楽しみです。
自分の専門や経歴を踏まえると、イギリスと日本の言葉の差だけでも、興味深い類似・差異が沢山あります。
そういった文化や言葉の違いは、今作冒頭の以下のコマに現れているような気がしました。
何がCOOLなのか小一時間問い詰めたい
実際、私の知るイギリス在住者やアメリカ在住者は、こういうジョークが大好きなので、懐かしさも覚えた程です。
ほんわか和やかな雰囲気の中で、如何にも英語らしいブラックジョークが組み込まれるとギャップで相乗効果の予感も。
ほのぼの系,成長系,ギャグ系と、色々な選択肢が見える所も、今作の期待ポイントだと思います。


ちなみに、実は今作は、上記2作品とは違う方向性に進む可能性もあります。
つまり、次回以降からリサ先生と生徒達の関係がメインで描かれる可能性です。
この女教師への愛の系譜がドコへ向かうのか、次回以降も楽しみです。



今回は、女教師愛溢れる教職員のみにスポットを当てた作品達を紹介してみました。
学校生活と言えば、教師と学生両方が存在して、双方の交流が行われる事が多いと思います。
その中で、敢えて教員から見た教員自身の学園生活を描く事で、女教師への情熱,ロマン,愛等を強く表現出来るのではないでしょうか?


また、そういった教師物(?)の4コマでも、掲載誌や作者によって雰囲気が異なるのはプロの業だと感じます。
教師達による学園生活なのか、教師としての成長物語なのか、それだけでも作品からの雰囲気はガラッと変わります。
教師達の学校生活を見守っていたいのか,自分が女教師になって混ざりたいのか,女教師達のキャッキャウフフを見ていたいのか等で言い換えても良いかもしれません。


同時に、女教師愛の第一人者と言っても過言ではないはずの蕃納葱先生の愛の大きさも感じました。
制作裏話やブログ・ツイッター等を拝見していると、駒倉葛尾奄美あまゆ両先生に愛されリスペクト系です。
私自身、改めて「教艦ASTRO」を読み返してみると、面白い上に女教師に混ざりたいと思ってしまいます。
蕃納葱先生の一日も早いご帰還を、いつまでも待ち続けようと心に誓ったのでした。


最後に、今日はエイプリル・フールという事で、僭越ながら若干の嘘を混ぜてみました。
その嘘とは、自分は、女教師よりも二次元なら先輩・現実なら同級生派だという事です。
勿論、女教師も捨て難い所ではありますが、実際にお付き合い出来るのは同級生かなと思うのでした(ソースは俺)
※もう一度書いておくと、今日はエイプリル・フールです。